それは、とても変わった振袖でした。
いや、勉強不足で
私が無知なだけかも知れません。
両袖の内側に噓つき袖が縫い付けられた振袖を
拝見したのは初めてでした。
(画像は、お客様からいただいたものです。)
目次
着付け
そのお客様は、長襦袢の代わりに筒袖の半襦袢をお召しになりたいとのこと。
半襦袢と一緒にご用意してくださった裾よけは、少し厚みを感じる綿素材でした。
和装下着が綿素材のワンピースタイプでしたので、その上に更に綿素材の裾よけを
かさねてしまうと、厚みも手伝って裾さばきが悪くなると思いました。
お客様にその事をご説明して、裾よけ無しで着付けさせていただきました。
着物の内側は見えませんし、外側の着物さえしっかり着付けたならば問題ないと思ったからです。
型通りにするのではなく、お客様の快適さを優先しました。
あとから考えると、和装下着をミニスカート丈ぐらいまでたくし上げてから
裾よけをしても良かったかも知れません。
もちろん、補整は適切な分量を適切な場所に施しております。
振袖gallery
お召しの振袖と帯は、お祖母さまからいただいたものだそうで、とても良くお似合いでした。
大安と一粒万倍日が重なって、この日はまさにお日柄の良き日。
2019年5月のお支度でした。
後日、お写真を拝見させていただき、お客様が全然苦しくなかったことや
たくさん褒めていただいたと伺って、とても嬉しく思ったのでした。